グローバルナビの練習

浴室手すり取付位置の目安(浴槽廻り)



はじめに、
浴槽の深さで使いやすい手すり位置が変わります。
以下に記載する手すり位置高さを参考に、
利用される本人に手すり高さを確認してもらいながら取り付けましょう !

1: 標準的な浴槽(深さ50~55センチ)の場合

【浴槽立ち上がり動作】

浴槽からの立ち上がり動作と手すり

1:上体を起こす。
浴槽に寄りかかった状態から、背中を起こし重心を前方に移動させます。

2:足を引く。
伸ばしていた足の方を引いて、お尻の下に折り曲げます。

3:そして、立ち上がります。

もし、L型手すりがついていれば、動作1,2で横手すり部分、動作3で縦手すり部分をつかんで立ち上がっているはずです。

【浴槽手すりの位置・高さ】

浴槽横の手すり取付位置

・縦手すり部分は浴槽内で立ち上がった姿勢でも体の前方になる位置。

・縦手すりの上端は肩の高さ。または肩高さより少し上まであった方がよいでしょう。 (体の近くで手すりをつかむと、握る位置が肩の高さぐらいになるので)

・横手すり部分は浴槽縁からの高さが100~150ミリ程度が目安です。

【ご注意下さい!】

浴槽横の手すり取付注意事項

注意1:L型手すりは縦部分を体の前方(背中と反対側)にする。

注意2:浴槽ふたが巻くタイプの場合は、手すりが当たって巻きずらくならないように手すり位置を調整しましょう。
(バスボードを上げる際もぶつからない位置に手すり設置をしましょう。)

2: 深い浴槽 (深さ60センチ程度)の場合

【浴槽立ち上がり動作】

浴槽からの立ち上がり動作と手すり

・深く狭い浴槽内では、手すり位置が近すぎると上手く体を引き上げられないことがあります。

・体から少し離れた前方にたて手すりや、正面に向かい合う位置につけるなど、手すりを適度に離し重心移動させながら、自然に立ち上がりができれば理想的です。

【福祉用具と併用する場合】

福祉用具と併用

・肩まで浸かれなくなりますが、浴槽台(浴槽内で使える腰掛台)と併用すると立ちやすくなり有効です。

・据置タイプの浴槽は、洗い場床から浴槽縁までの外側高さが70センチ程度になる場合があります。 (バランス釜が横についているタイプ)

・手すりのプランニングと同時に、段差解消も合わせて検討しましょう。

・福祉用具のオーダーメイド「すのこ」と組み合わせたり、ホールインワン浴槽(小型給湯器と一体の和洋式浴槽)へ交換する方法もあります。

【注意点】

注意事項

注意1:浴槽縁に手を掛けた方が出入りしやすいと感じる方もいます。よこ手すりが腕に当たり使いづらくならないように気を付けましょう。

注意2:狭い浴槽の場合、縁に挟んで使う「浴槽手すり(バスグリップ)」は体が通る有効幅が狭くなるため、足を通せなくなる場合もあります。

3: 浅い浴槽(深さ45センチ程度)の場合

【浴槽またぎ動作】

浅い浴槽のまたぎ動作

・手を掛けた浴槽縁が低いと、その分、頭の位置が下がり頭の重みでバランスを崩しやすくなります。

・下を向いた状態なので視界も狭くなります。

・浅い浴槽の場合、手すりは前傾姿勢を緩和する効果もあります。

【浴槽内立ち上がり動作】

浅い浴槽での立ち上がり動作

・浅い浴槽は体を倒した入浴姿勢になります。

・背中をつけて寄りかかている姿勢、上体を起こした姿勢、両方の姿勢で握れる位置で考えると、 縦型ではなく横手すりやL型手すりを優先した方がいいかもしれません。

【全浴槽タイプ共通の注意点】

浴室手すり取付の注意事項

注意1:背中側のよこ手すりは頭に当たることがないように取り付けましょう。

注意2:浴槽が低い方が高齢者向きとは限りません。浅くて大き過ぎる浴槽は高齢者には使いにくいこともあります。

浴槽の水を抜いた状態で、利用者の動作確認を行い適切な位置に手すりを取り付けましょう。









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